｢あんな奴‥ただの嫌み人間じゃん‥｣
｢え？なんか言った？｣
｢ん!？あぁなんでもない!!｣
つい言葉に出ちゃった…
…でも香留は、陽介くんの性格を知ってるのかな
｢陽介くんのどこが好きなの？｣
｢どこが？ん〜、一目惚れだからなぁ…最初は見た目で、話してる内に優しい人だって分かって…気付いたらこの気持ちになってた。あの時は終始、心臓がドクドクいってたよ｣
…優しい人…？
どこが…っ！
やっぱり香留…
変態だ…。
｢ねぇナナ。よく考えたらさ、もうナナとは大学も違うし、こうやって話すことも少なくなるんだよね…｣
｢え…あぁうん。そうだね｣
急に話が変わっちゃったから、一瞬戸惑ってしまった
｢なんか寂しいね…｣
やっと…本題へと変わったみたい…
さっきまで陽介くんのことばっかりだったのに
ちゃんと分かってくれたみたい
急いで、香留に一番に話した理由を…‥
．
