「訳ってなんだよ、あ?」


「それは…〜」

「だいたいお前、まだそんなことしてんのかよ。いい加減やめろって。まぁどうでもいいけど」


「どうでもいいならイイじゃん…」

「なんか言った?」

「いえ……すいません」


あ、香留が謝った


めずらしい


そもそもなぜ亮がここまで怒ってるのかというと…


「行くなら他誘え。ナナは絶対ダメ」


「分かったよ‥。っていうかナナの彼氏でもないのに、なんで怒られなきゃいけないのよ。ナナのこと束縛しすぎじゃん?」


「ほっとけ。俺はいつでも準備できてんだよ。あとはナナの気持ち次第‥…え‥あれ?ナナ?」


くだらない二人はほっといて、私はその場を去った



「ねぇ、亮」

「…なんだよ。てかナナ怒ってどっか行っちゃったじゃねぇかよ」



「そろそろ諦めたら?」


「…は?」


「だってナナ、亮なんて全く相手にしてないし、だいたいナナのすることに口出しすぎだし、嫌われる一方じゃん」


「……‥」





「でも………長いよね。六年だっけ?ナナに片想いして」






「あぁ。…‥長ぇ」