香留は週一ペースでコンパに行っている


なぜか私も月2のペースで参加しちゃってて、そもそもコンパなんて全く興味がなかった私は、困ってる香留のために渋々の参加だったんだ



でも香留は何かと私と誰かを二人っきりにさしたり、付き合わそうとしたり…


香留の考えてることはバレバレ



長年彼氏がいない私に作戦を立ててることぐらい気付いてるよ?



気持ちは嬉しいけど、今は彼氏なんていらない


コンパなんてうんざり…




「でもナナ、今日のはS大のエリートだよ?イケメンで天才で文句なしの相手だよ?だからさぁ‥」


「文句なしの相手?…なんか嫌な言葉だなソレ。誰の話だよ香留」


背後から低ーい声が聞こえ、香留は話を止めた


「…亮‥?」


後ろにいたのは同じく高校から一緒で香留と同じ学科の三年生


津上 亮
(つがみ りょう)

だった。


「S大のエリートがなに?」

「いや…別に〜なにも?」



香留は持っていたパンが潰れるくらい手に力が入っていた


そんな二人の様子を見て、私は笑いながら答えた



「今日ね、S大のイケメンとコンパなんだってさ。それに私がたった今誘われたとこ」


「ちょっ…ナナ!」

「こ‥コンパぁ!?‥お前なぁ」


「ごっごめんって!!!いや、これには訳が…っ」



亮は香留の腕を力一杯に掴んだ