「ナナ〜!」


廊下で一人立って、今私の名前を呼んだ人を待っていた


「陽介くんいた?」


香留は私の横に着くなり、そう聞く


「ううん、クラスもその付近もいなかった。廊下でも会ってない」


「そっか。じゃあ早速行こ♪」

「うん」


授業も終わり、これから再びあの部屋へと向かう


さっきの授業中に香留からメールが届き、終わったあと陽介くんがいるかどうか確認して!と命令された

付近に確認がなければ、……まぁ開かずの間にいる確率が高いということでして……


しかし、私はこのメールで気づいたんです


わざわざ開かずの間に行って距離を縮めるよりも、


普通に出会う確率の方が高いんじゃないかと


隣のクラスに陽介くんが在席しているのは分かってるんだから、この廊下で待っていれば早………


「そんなの最初から分かってるよ!でもそれじゃ普通すぎるでしょ?それにみんなの前で話し掛けるの恥ずかしいし……(照)。」


………と、言われちゃったので、


予定通り、開かずの間へ。


…………(汗)



「帰るの?」

「げっ…」


前から亮が現れ、香留は思わず顔をいがました


「"げっ"ってなんだよ。つか、お前どーでもいいし」

「あ゙?!つか、お前って言うなし!」

「言うなしって言葉聞いたことねぇし。」

「うるさいし!!邪魔!!」

「俺はナナに用があんの。邪魔なのはどっちだ」



……………だから


あんたらは…………犬猿か……




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