―――――


「よぉ」

「あ、亮」


昼も終わり、香留と別れクラスに戻ると、亮が先に座っていた


「…一人?」

「おぅ」


矢島華子は…?

軽く周りを見渡し、矢島華子を探すが見当たらない


「あの子は一緒じゃないの?」

「………」

「?」


最初から気づいてた

亮の様子は明らかに違った


なにか………あった?


「ね、どうしたの?」

「なにが?なんでもねぇよ」

「顔変だよ」

「それ余計」


一瞬"ふっ"と笑った亮に安心したのか


「矢島華子と何かあったの?」


この名前を淡々と出してしまった私が悪かった

亮の顔は一瞬で曇り、睨むかのような強い目力で私を見てくる


「もうあの子とは終わった。だからナナも関わるな」

「え……」


終わっ………た?


「変なことしても俺には通用しないから。香留の野郎も下手な芝居しやがって。あったまきた!」


あ……

"終わった"って、やっぱりそういうこと…

全部バレてたんだね…


「…告白されたの?」

「される前だった」

「される前?!じゃあ"終わった"って、亮から一方的なの?」

「別に一方的って感じじゃないけど……まぁこれで分かってくれたと思う」

「………」



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