花が咲く頃にいた君と

記憶を辿ると、原因はあたしにあった。


そりゃ文句も言えませんなぁ。



あたしは繋いだ手を引き抜いた。


よく眠っている東向日。

その流れる前髪を、人差し指で掬い上げてみる。


あどけなさの入り交じった端麗な顔だった。


白磁の肌は、病的に白くて、今にも透き通ってしまいそう。



「睫毛なっが…」


白い肌に影が出来るくらい。


別に鼻はそんなに高くもないけれど、顔全体で見ると、整ったパーツの1つだと思った。



ビスクドールみたいってのは、まさに東向日みたいな人のことを言うんだと思う。



じっくり眺めていると、東向日が小さく唸った。

眉間にシワを寄せて、身体を捻った。




あたしは慌てて髪から手を離し、ベッドからゆっくり下りた。