花が咲く頃にいた君と



とにかくお金が欲しい。


妹を助けられるだけの“お金”


そう思い続けて10年が経っていた。


もう10年、幼い妹は俺の中で止まったままだ。



決意と孤独



俺のこの10年、感じ持ち続けたもの。



親と呼ぶには相応しくは無い、東向日 朋哉


それでも感謝している。


俺にここまで金を出してくれたこと、俺の為になる教育をしてくれたこと。



それでも拭いきれない孤独が、俺に暗く影を落とす。



感謝と憎悪、すれ違う2つの感情。



「貴方の娘を目の前に連れて来ましょう」




何で、そんなこと言ったんだろう。


自分でも驚いたが、何となく理由はわかっていた。



威厳と威圧に溢れる東向日 朋哉


俺は嫌いじゃなかったんだ。

むしろ弱々しい彼を見たくない。



凍てつく様な、絶対零度の冷めた瞳、その奥にギラつく、魔物の様な闘争心に燃える心、


俺はそんな東向日 朋哉に従ってきたし、これからもそうしたいと


憎悪にまみれる反対の心が思っている。