花が咲く頃にいた君と

何かされるほど、あたしに色気は無いし


奴もあたしみたいな女、選ばなくたって苦労しないだろうに。



「あんたゲイでしょ?」

「ゲイじゃねぇ、バイだ」

「どっちだって一緒じゃい」

「一緒にすんな、バカたれ」



次の瞬間、唇が塞がれた。




ファーストキスは、柊で

セカンドキスは、横峯で


てかセカンドキスとかあったかは謎だけど…

あぁ、最悪だ。



1秒も触れ合っていなかっただろう。


だって、唇噛んでやろう!と思いついた時には離れていたから。



「で、キスする意味がわからん」

「俺らのもんに手出して何が悪い」

「うん、ごめん。それもっと意味わかんない」


あたしはキスされても至って冷静だった。



もう二度目だし。




「まっ、冗談だよ。お前が取り乱すとこ、見たかっただけ」

「質、悪すぎ」



あたしは眉間にシワを寄せて、低く低く呟いた。


「けど1つだけ忠告しといてやる」


そんなあたしなんて気にも止めず、横峯は背を向けてベッドに腰かけた。


あたしは何も答えなかった。



多分いつもなら、暴言の1つも吐いてる。

けど今はそんな雰囲気じゃない。



背を向けた横峯、表情は見えないが、背中が言ってる。



“ふざけるな”