保健室に運ばれると、阿川先生が驚いた顔をして私を見た。 「香月!どした!」 『体育の授業で転んじゃった』 「大丈夫か?」 『うん』 阿川先生と熱血教師が何か話している。 私は椅子に座らされ、熱血教師は保健室から出て行った。 阿川先生が左の足首を触る。 「痛むか?」 『少し』 顔を歪ませながら笑顔で答えた。 「骨折はしてないみたいだな。ただの捻挫だと思う」 阿川先生が足首にシップを貼ってくれて、その上から包帯を巻いてくれた。 『何か大袈裟だね』 私は足首に巻かれた包帯を見て言った。