…目が覚めたら白い天井が目に入った。 どこや…ここ… 手を遊ばせると何か柔らかいものに触れた。 『…晴樹?』 …薬品の匂い。 病院、やろか。 ふと、視線を感じた。 『……凌、さん?』 視線が、熱い。 見透かされる… 『…夢か』 凌さんの姿はどこにも見当たらない。 ただ、晴樹がベッドにもたれかかって寝ているだけ。 あれは、私が見た幻像か。 『…終わりかな』 私の隠していた事を彼に知られた。 状況を把握仕切れていないにも関わらず、そんな確信が私の中に広がっていた。 .