隼「…ずっと聞いてて分からん事があるんやけど」
比「ん?」
隼「あいつ、翔央。俺、あいつの事知ってんねん。ずっと捜してた女、あいつやった」
雅「やっぱりそうなんや」
隼「それでさ。前は母親と二人暮らしやってんか。その母親とは生き別れたって、…何でそんな社長令嬢になってんねん」
光「……母親と暮らしてた?いつの話?」
隼「8年とか前の話です。曖昧やけど」
光「母親は?…死んだ?」
隼「いや、精神病院に入ってそれきり、とか」
光「…精神、病院」
隼「…?」
ずっと黙って話を聞いていた光輝が口を開いたが、その様子には違和感を感じさせるものがあった。
何か、知ってる…?
比「光輝。何か知ってんねやったらもうここで話してもうて」
光「…」
膝に置いた手をギュッと握りうつむいていた光輝が、意を決した様に比呂さんを見上げた。
光「…話します。俺が知ってる事は全て」
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