光「ちょっと手どけて」
『え、あ、』
光「ええから」
焦る私を放って包帯を解き始める光輝さん。
あっという間に縫い痕が露わになる。
光「…」
『こ、光輝さん…?』
光「…最近やな、これ?」
『はい、まあ…最近』
光「お前これ消毒とかちゃんとしなあかん傷やろ。どうするつもりだった?」
『あ、適当に包帯巻いておこうかなぁって…』
光「…」
『…』
光「はぁ…そう言うとこ男らしいな。けどあかんで、怪我病気なんでも馬鹿にしたら」
『はあ…』
光「道具用意しとくから、風呂上がったら服着んとリビングおいで」
『え!そんな大丈…』
光「大丈夫じゃないからね?」
『…ハイ』
有無を言わせない光輝さんの笑顔に、頷くしか道は無かった。
あかんやろ…
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