『だから自分が悪いんです』
由「は!?何でそうなんねん!」
『彼女に誤解させるような真似をしてしまったのは自分ですし』
由「お前ッ…あの女がなんぼ偉いねん!?アイツに気遣う必要あるかい!章平も何か言ったれ!!」
雅「…ごめんな」
『いえ、こちらこそ…』
由「お前ら…何も腹立たないんかい!!」
雅「…」
『…えっと』
由「アホか!何で当事者二人より俺が腹立てなあかんねん!俺がアホみたいやんか!」
『すみません…』
雅「…莉依ちゃんが謝る必要は一つもないよ。莉依ちゃんには雪乃を責めてええ。…ただ、俺にはアイツを責める資格はないから」
由「は?」
雅「アイツの暴走を止められなかったのは俺の責任や」
『…それは』
雅「莉依ちゃん」
『はい』
雅「さっき“誤解させた自分が悪い”って言ったけど、悪くないよ。…巻き込んだのは俺。こんな事が起きなかったら誤解された方がむしろ嬉しいし」
由「はっ?何言ってんねん」
『…笑い飛ばすとこですか?』
雅「う…ん。そうはして欲しくないかな、そうしてくれてもいいけど」
由「何をこんな時にお前は!?」
雅「今度はちゃんと守るから。だから、ここに居って」
『…雅さん』
雅「キミは、…キミと由樹は、俺にとっての特別みたいやから」
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