『あ…おはようございます』
由「ん。はよ座れ」
『は、はい』
慌てて椅子に座る。
…朝から雅さん、よう作るな。
私も料理、教えてもらおうかな。
雅「莉依ちゃん」
『はい?』
雅「食べながらでええんやけど。…昨日、何があったか教えてもらえる?」
『あ…はい』
昨日…
誰か訪ねてきても開けるつもりなんてなかった。
ただその女性が現れたのは外出から戻ってきた時で。
鍵を開けて家に入る調度その時、後ろから中に突き飛ばされたんやった。
彼女は言った。
―貴女を許さない。
それでも私から彼を奪うならそれなりの代償を―
意味を理解する間もなく、彼女は消えた。
そして気がつけば、腹が焼けるように熱みを帯びた。
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