机には見事な料理が並ぶ。
晴樹…お前負けたかもな。
由「お前…病人にこれキツいんちゃうかな」
雅「へ?…ああ、忘れてた。お粥も作ってる」
『え!!わざわざすみません…』
雅「食べれそうやったらこっちにも手つけて」
『すみません…』
由「アホ!」
『え…』
由「言葉間違ってるやろが」
雅「…せやなぁ」
『えっ…と…?』
由「別に謝られたくてこいつこんなんしてる訳とちゃうやろ」
『…あ、…ありがとう、ございます』
雅「うん、正解」
私の頭を優しく撫でキッチンに向かう雅さん。
何故か頬が熱くなるのを感じて思わず手を当てた。
由「…あー、おもんな」
『ビクッ』
由「…いただきまーす」
そう言って由樹さんは黙々と箸を進め始めた。
それを眺めながら今更の疑問が頭を掠める。
由「…何や」
『いや…えっと…』
由「聞きたいことあんならはっきりしろや。何でも答えたるで」
『あ…はい。……由樹さんは男が好きなんですか…?』
由「…はっ!?」
雅「ぷはっ!」
由樹さんが箸を取りこぼすのと、向こうで雅さんが噴き出すのは同時だった。
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