『は、ぁ…はぁ…』












必要最低限の物を持って家を出た。




直前に飲んだ薬はどうやらすぐには効いてくれないらしい。




まだ胸が締め付けられる。















…物心ついた時からだった。



何かの拍子にスイッチが入って私の体は悲鳴を上げる。



最近は収まっていたんだけどな…

















『…はぁっ…限界…ッ』















どれくらい歩いただろう。



もう辺りは見覚えのない景色になっていて。



私は締め付ける胸の痛みに耐え切れず通りかかった公園のブランコに腰かけた。








砂場とすべり台、そしてブランコだけの小さな公園。



行く宛てのない私を、その場所と闇はそっと包み込んでくれるようだった。











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