だからその前に聞かせて? だんだんと夜が近づき、やがて煌めく星が、アタシを照らした。 「…やっぱり、憧れないよ」 ──仰いだ空は、今日変わらず明日もきっと、醜いままだ。 「…すぐ、行くからね?」 “結城羽鳥” そう書かれたお墓に背を向け、アタシはゆっくりと終わりへの一歩を踏み出した──