喫茶店に入ると、涼しいかぜがあたしの髪をなでた。

適当な席に座り、メニューをひらく。

「何食べたい?」

「え?あたしわなんでもいいよ。」

メニューをじっくり見ながら瑞貴わ少しうなった。

「どうしたの?」

少し様子が変だったから聞いてみた。

「この苺のミルフィーユ美味そうだろ?でもこの季節のタルトも捨てがたいんだ」

真剣な顔してるからもっと深刻のこと考えてるのかとおもった。

「ふふっ」

声に出して笑ってしまった。

「んだよ?」

ちょっと怖い顔をした瑞貴わあたしのことを見上げた。

「両方頼んだら?」

笑いながらあたしが言った。

「美優わ何食べんだよ?」

「半分こ。ね?」

「分かった。なんかわりぃな。」

「いいよ、大丈夫」

瑞貴が店員さんを呼んで注文をすると、5分しないうちにケーキと飲み物を運んで来てくれた。

ミルフィーユを口に運んだ瑞貴わ子供みたいな顔して

「ウマい!!」

って言った。

「ほらっ!美優も食えよっ」

瑞貴わフォークに一口サイズに切ったミルフィーユをのせてあたしのほうへ差し出した。

「んっ!おいしい!!」

ミルフィーユわ思ってたより甘くておいしかった。

「だろ?!こっちのタルトもウマいぞ?ほらっ」

また同じようにあたしのほうにフォークを向けた。

「ん~!!おいしいねっ」

思わず叫んじゃう。

瑞貴センスありすぎるよ!!

サイダーを一口飲んだ瑞貴わあたしに質問したきた。

「そーいやなんで俺がサイダー好きってわかった?」

「え?特に理由わないけど。。。」

「まじか。美優ってすげーな」

「へへっ、ありがと」

なんか照れるな。