音を奏でて~放課後の音楽室~

「家は近くですか?」


「はい。歩いて10分くらいです。だから、ほんとに大丈夫ですよ?」


うなずいたはいいけど、やっぱりついてきてもらうのが申し訳なくて、玄関の前で内田先生に一人で帰りますと告げる。


「いや、送っていくよ。今戻ったら、みちるさんに怒られるからね」


そう言って先生は苦笑いを浮かべたあと、私の背中を押した。


先生と一緒に、家までの道を歩く。


「そういえば、仲直りしましたか?」


「ああ、葵とですか?」


先生の言葉に、先日音楽室であったことを思い出す。


「まだ、です」


「そうですか」


あれから、葵は私に話しかけなくなった。


一緒に食べてたお昼も、今は別々。


葵は他の友達と食べ、私は一人で食べることが多い。


部活に行くのも別々。