音を奏でて~放課後の音楽室~

「な・・・んで、謝るの?」


「優音ちゃんに、寂しい思いをさせたから」


そう言っておばあちゃんは、切なそうに微笑んだ。


「本当は、優音ちゃんにも花音ちゃんにも、お父さんやお母さんは平等に接するべきだった。おばあちゃんも、おじいちゃんも、そのことに気づいてあげればよかったのにね。私たちがいるから、優音ちゃんは寂しくないって、そんな風に思ってしまったの」


「私は、寂しくなかったよ」


親は花音に付きっきりだったけど、私にはおばあちゃんもおじいちゃんもいた。


寂しくなんか、これっぽっちもなかった。


でも、なんでだろう?


急に涙が溢れ出して、止まらなくなってしまった。


「ごめんなさい」


やっぱり私は、悪い子だ。


気づいてしまった。


心にポッカリ空いた穴は、両親が私にかまってくれないっていう寂しさだということに。


でも本当は、そんなこと思っちゃいけない。


だって、おばあちゃんもおじいちゃんも、私に寂しい思いをさせないように、いろいろしてくれたのに。