音を奏でて~放課後の音楽室~

いい子はヤダよ、お母さん。


それからしばらくして、お父さんが帰ってきた。


「なんだ、優音。ここにいるなんて珍しいな」


「うん」


お父さんがご飯を食べる席に着きながら、私に話しかけてくる。


「見たいテレビでもあったか」


「ちょっとね」


ハハッと笑ったお父さんは、お母さんが運んできたご飯を食べ始めた。


違うよ、お父さん。


私は、お父さんとお母さんと話がしたくて、ここにいるんだよ。


「花音はどうだった?」


「最近調子よくて、また一時退院出来そうだって」


「そっか。母さんが死んでからかなり落ち込んでたからな。よかったよ」


お父さんとお母さんがご飯を食べながら会話をする。


ねえお父さん、おばあちゃんが亡くなって落ち込んでたのは、花音だけじゃないよ。