音を奏でて~放課後の音楽室~

結局、体の具合も、心の具合も良くならないまま、2学期を迎えてしまった。


「えー3年生は受験も近づき・・・」


体育館中に響く校長先生の声。


まだ暑さが残る9月の始め、始業式が始まり何十分もたつけど、一向に座らせてくれる気配がない。


なんだか、フラフラする。


さっきから校長先生の言葉なんて、一切耳に入ってこない。


それより、倒れないように意識を保つのが精一杯。


目をつぶって、目眩が治まるのを待つ。


でも全く目眩が治まらず、私はその場に座り込んだ。


「優音?」


隣にいた葵が、しゃがみ込んだ私の顔を覗いてくる。


「顔色悪いけど大丈夫?」


どこかよそよそしく話しかけてくる葵。


ああ、葵が話しかけてくるなんていつ振りだろう?


「ねえ優音、大丈夫?」