灯した炎により室内を照らす。
誠は足元を凝視するが落とし物は見つからない。
そもそも何を落としたのかもわからない。
それを確かめるため立ち上がろうとした時。
ドアの方で人影が揺れる。
「探し物は見つかった?黒岡君?」
一切の笑顔を消した千草がそこに立っていた。
「千草…さん…。」
誠の手のひらには灯された炎。
千草の様子からしてずっと見ていたのだろう。
誠の背筋に冷たい汗が流れた。
ゆっくり、ゆっくりと。
つかの間の沈黙がひどく息苦しく感じられる。
千草はゆっくりと無響室に入り戸を閉めた。
ドアが閉まると室内の音は一切響かなくなる。
つまり、この部屋の音は世界から切り離された。
誠は足元を凝視するが落とし物は見つからない。
そもそも何を落としたのかもわからない。
それを確かめるため立ち上がろうとした時。
ドアの方で人影が揺れる。
「探し物は見つかった?黒岡君?」
一切の笑顔を消した千草がそこに立っていた。
「千草…さん…。」
誠の手のひらには灯された炎。
千草の様子からしてずっと見ていたのだろう。
誠の背筋に冷たい汗が流れた。
ゆっくり、ゆっくりと。
つかの間の沈黙がひどく息苦しく感じられる。
千草はゆっくりと無響室に入り戸を閉めた。
ドアが閉まると室内の音は一切響かなくなる。
つまり、この部屋の音は世界から切り離された。


