しなやかな腕の祈り

だけど、別にそんなの構わない。

今のあたしたちには
今のあたしたちの幸せがあって
隆弘と再会できたのも
きっと単なる偶然じゃない。








そう、全てに"偶然"なんてない。









何時間話したんだろうか。
結局、あたしまで酒を飲み出してしまって
話はめちゃくちゃな方向に行ってしまった。




「そぉいえばさぁ、多嘉穂って
俺の二つ上だがなぁぁ」



完璧に酔ってしまった隆弘は
突然意味不明な言葉を発した。



「何言ってんの、あたしらタメじゃん」



あたしのその言葉に隆弘は
首を横に振った。



「多嘉穂は、俺より二つ上だで。
俺、仕事の関係上…歳誤魔化してたんさな。」

「ええ??嘘ぉ」



疑うあたしの前に、隆弘は
自分の免許証を出してきた。





2009年4月2日






生年月日の欄にそう書かれている。







本当に二つ年下!?







「今まであたし騙されてた系!?」

「そう、騙された系!!」



酒の力は恐ろしい。
そして男の見た目も恐ろしい。
隆弘は本当にあたしよりも
二つも年下だった。