火葬場には、「縁起が悪い」「霊がいる」と義母が主張した為、赤ん坊の私は連れて行ってはもらえなかった。 自分の灰を見なくて済んだので、私は少し、ほっとした。 一筋の煙が空に上っていくのがタクシーの窓から見えたけど、 それは私を焼いた煙だったのか、 それともどこかの工場から出た排気ガスだったのかは、全く解らなかった。