それでも傍にいたい〜先生と生徒の逢瀬〜

坂上くんは定位置に立っていた。

「先生、空いてた?」

「うん、2階だよ。」

「だるっ」

「いいから階段昇ろう!」

この高校の進路相談室は鍵が掛かっている。
これからの一生を左右する進路の相談を、誰にも邪魔されたくないと思う生徒もいるかもしれない、と云う理由。

「着いた。開けるよ?」

ガチャと鍵を開けて中に坂上くんを先に通した。

「はい、奥座って。」

お互い向き合うって座ると笑みが零れた。
なんだか恥ずかしいというより、ドラマみたいだな…って。

「なに、先生?」

「…ね、こうしてるとさ犯人と刑事みたいね?」

「…は?」

「ほら私、今スーツだし。」

実は推理小説やサスペンスが好きな私は興奮してしまう。