でも、20年以上も離れているからといって、ドラマや映画のような感動の再会なんてありえない。
ただ、お互いが元気であること、
それだけでもわかればいいのではないか…そんな気持ちだった。
コンコン!
ノックの後、ドアが開き、
『失礼します。』
宮園社長が応接室に入って来た。
今日は会社にいることもあり、社長モードの彼女だが、店に来る時と印象が変わって新鮮に感じた。
「かっこいいですね、仕事モードの社長…もうすっかりファンですよ。」
俺の言葉に社長はフフフと笑うと、
『勇輝もお世辞が上手くなったわね。自分の客のファンになるホストなんて聞いたことないわよ。』
確かに…。
客がホストに夢中になることはあっても、ホストが客に夢中になるなんてあってはならないこと。

