─side.勇輝
優季の体験エステが終了する時間よりも少し早めにサロンに戻ってきた。
受付に顔を出すと、応接室に案内され、
『先程、社長から連絡がありまして、会議が終わってもうすぐこちらに到着するとのことです。
野島様もあと少しで終わりますので、しばらくこちらでお待ちください。』
社長が来るのか…
正直のところ、優季をここに連れて来ることに躊躇いがなかったわけではない。
テレビで社長を見た時に感じた優季の何とも言えない複雑な表情。
優季のケーキを『懐かしい味』と言い、離婚の際、手放した娘の名前が俺と同じ『ゆうき』であること。
ふたりはどこかで繋がっている…そう思わずにはいられなかった。

