勇輝がいなくなると、いつも静かな部屋が更に静まり返る。
でも、胸の高まりと、身体の火照りが治まることはなかった。
バスルームへ行き、着ている物を脱ぎ捨て、冷たいシャワーを浴びた。
熱を帯びた身体をクールダウンしたくて、
勇輝に抱きしめられた余韻を洗い流したくて…
でもこれは、嫌だからじゃない。
勇輝の温もりと息遣い、優しい鼓動………
思い出すだけで、もうどうにかなりそうだから……
「勇輝……」
私がごちゃごちゃ考えないで、勇輝の胸に飛び込んでしまえばいいことなのかもしれない。
でも、今の私では勇輝を傷つけることになる。
この胸のつかえが消えるまでは、勇輝に想いは伝えられない。
ごめん…
勇輝…………

