ごめんね、勇輝…
もしも、私が勇輝の立場だったら、きっと苦しいと思う。
傷ついているよね?
でも、私にも時間が必要なの。
どのくらいかかるのかは、私にもわからない。
だから、「待っていて」とは言えない。
私はずるい女だ。
本当にずるい女…
ただひとつだけわかるのは、
勇輝、
あなたを愛してる…
それだけ…
『おい、着いたぞ!
なぁんだ起きてるのか、つまんねぇの!』
冗談めかして言う勇輝に、
「残念でした。連れ込めなくて!!!
でも、乗せて来てくれてありがとう。」
そう言うと、ドアを開け、さっさとマンションの中に入って行った。

