『ケーキ、上手くできたかな?
あんまり自信がないんだよな…』
優季らしくない弱気な発言。
そういえば、昨日は急に元気がなくなったからな…
「食べてみろよ。」
フォークで一口分取り、
優季の口に無理矢理押し込んだ。
『う…らりおふるによろ(何をするのよ)…』
涙目の優季に、
「どう?美味い?」
意地悪く聞いてみる。
『うん、大丈夫。美味しい…こんなに小さいケーキは初めて作ったから、焼き加減が難しくて…』
優季の安堵した表情に、
「大丈夫そうだな、その様子じゃ。」
俺の言葉に、優季はムッとした表情に変わり、
『もしかして私、毒見役だったわけ?』
「うーん、かもな…」

