大学から戻り、着替える前に、優季が作ってくれたケーキを冷蔵庫から出した。
このケーキ、コーヒーより紅茶の方が合いそうだ。
でも、うちには紅茶はない。
コンビニまで走るには時間がなさすぎる。
「優季、いるかな…?」
携帯に手を伸ばす。
《……もしもし…何?》
電話の向こうから不機嫌そうな優季の声。
当直明けだから、寝ていたのか…?
「ごめん、寝てた?」
《ううん、もう起きようかと思ってたところ…》
相変わらず、素っ気ない言い方。
「突然だけど、紅茶ある?」
《………はぁ???》
優季は呆れたような声を出した。
いや、絶対呆れていると思う。

