響に抱きしめられて硬直している私の背後から、
『優季を離せ…
それに、何でお前がこんなところにいるんだ…?』
感情を押し殺した勇輝の声が聞こえると同時に、私の体は強い力で後ろに引き寄せられた。
今度は、勇輝が私を庇うように響の前に立った。
表情は見えないけれど、ピリピリとした空気が伝わってくる。
どうしたらいいの……?
私には解決の術が見当たらなかった。
響は勇輝を見て、フーッと大きく息を吐くと、
『俺の邪魔をしないでくれないか…勇輝。
やっと優季に会えたんだから。』
響の甘さを含んだ透き通るような声が私の鼓膜と心を揺らした。

