彼が深々と一礼をし、割れんばかりの拍手の中、笑顔で手を振りながら退場を始めた。
私は勇輝から逃れるために手を緩めたが…
『優季…話がある。』
勇輝が耳元でそっと囁いた。
えっ…!?
振り返ると、いつになく真剣な眼差しの勇輝は、私を捕らえたまま離そうとはしなかった。
手だって、さっきよりも深く指を絡められ、逃げる隙もない。
「……うん、わかった。」
今私にできることは、私の過去を悲しみを全て受け止めてくれたあの時のように、勇輝が語る真実を受け入れること。
勇輝が何を語ろうとも、私の勇輝に対する気持ちは揺らぐことはない。

