『前からここ…気になってたのよねぇ。噂通り、夜景も綺麗…』 洋子主任は店の中をキョロキョロと見回した後、窓の外に視線を移した。 主任によると、今夜、『ナイト』は臨時休業日。 今、私と主任は、某ホテルのスカイラウンジにいる。 薄暗い店内の窓の外には、宝石を散りばめたようにキラキラと輝く東京の夜景が一望できた。 中央にあるステージには、真っ白なグランドピアノが置かれ、ピアニストによる演奏が、ロマンチックな雰囲気を盛り上げていった。