今初めて勇輝のことが知りたいと思った。
勇輝が何を思い、どのように生きてきたのかを、私は知りたいと思った。
もしかしたら、私が勇輝の過去を知ることで、彼を傷つけることになるかもしれない。
自分勝手だとわかっているけれど、勇輝のことを、勇輝の心を受け止めてあげたい。
心からそう思った。
「私、勇輝と真人を比べているつもりはないからね…だって、真人は亡くなって、もういないんだし、勇輝は生きていて、私の目の前にいるんだから。」
勇輝は、
『わかってるよ、そんなこと。』
そう言うと、真剣な眼差しで私を見つめた。

