お母さんの腕の中で、 お母さんの規則正しい鼓動が心地良くて、 私は幼子(おさなご)のように、 お母さんの体から離れることはなかった。 お母さんも私と会えなかった20数年間という時間を埋めるかのように、私を離そうとはしなかった。 こんなところを勇輝や洋子主任に見られたら、何と言われるか…。 ううん… 何とでも言わせておけばいい… お母さんの胸に顔を埋めると、髪を撫でるお母さんの手が優しくて… こんなに穏やかな気持ちになったのは、いつ以来だろう… もうそれすらも思い出せない… お母さん…