彼女の首を傾げる仕草は、年齢を重ねても可愛らしいと思えてしまう。 そういえば、優季も時々同じような仕草をするけれど、 あれでお願いされると、嫌とは言えなくなってしまう。 はっきり言って反則技に近い…。 『勇輝さん、すみません、用意していたケーキが終わってしまいまして…』 ウェイターがそっと耳打ちをしていった。 まずいな… この時間じゃ、ケーキ屋なんてどこも開いてないだろうし… どうしたらいいものか… そうだ!!!