「だったら何故、優季にあんなひどいことを言ったのですか?」
オーナーの言う通り、あの言動の裏には何かある…
そう確信した。
社長は、ICUのガラス扉から優季の様子を窺いながら言った。
『私の会社は、1軒の小さなエステサロンから始まったの。
それが、口コミで広がって人気店になり、いつの間にか全国展開する大きな会社へと変貌を遂げたわ。
この不況の中、業績だって悪くはない。
でも、会社が大きくなりすぎて、寄生虫も増えすぎた…隙を見せたら、足元をすくわれて、私は会社を追われるかもしれない。
こんな状況に、優季を巻き込みたくなかった。だからわざとあの子を遠ざけるようなことを言ったの。』

