『ハァッ…ハァッ…洋子さん、あの子は…優季は…?』
俺達の目の前に、息も絶え絶えの宮園社長が走ってきた。
髪を振り乱し、不安と動揺の入り交じった様子は、普段の社長とはあまりにも違いすぎていた。
『こちらです…』
洋子さんが、社長をICUで眠る優季のところに連れて行く。
優季にあんなひどい仕打ちをしておきながら、どの面提げて来たんだよ!!!
ICUに入ろうとする社長に抗議しようと、詰め寄ろうとしたが、オーナーに腕を掴まれた。
「ちょっと何するんですか?
社長は、優季のこと娘とは認めていないんですよ。
だから会う資格なんてないじゃないですか!!!」

