「あなたは ツクモガミ、というのを 知っていますか?」 ツクモ… 俺の名字と同じ… 「そう… 九十九、あなたの名字と同じ… 世の中にある万物、という事 ツクモガミは 万物という依り代が 経験や年月を得ることによって 神や霊魂が宿った ものの事 この店にあるものは すべて ツクモガミといっても いいでしょう」 しかし 神様と言っても 男は続けた 「荒ぶれば …禍いを成すのです」 男の瞳が 猫のように 金色に瞬く …にゃあ どこかで 猫が 鳴いた