百物語骨董店



…扉から出て来たのは


ブロンドの髪の毛に
青い目をした


小さな女の子


水色のワンピースに白いエプロン

レースのヘッドドレスをつけていて

黒い
エナメルの
ストラップシューズ


可愛らしいんだけど…何か



現実離れした
その雰囲気が


店のイメージに
ぴったりで…



「…はやく」



女の子は

俺を見上げて言う



「はやく、来て」



女の子が
俺の手を取る


「…!」


冷たい手

プラスチックか
金属のような



…その下に
続きのない感触に


俺は
ゾッとした