「お疲れさん。スッキリした?」

先にお弁当に箸をつけていた萌絵が、朝葉にペットボトルを手渡す。

叫びすぎで枯れたのどが水分を求めている。

「あっ、そんなに急いで飲んだら……」

朝葉は萌絵の忠告を無視してペットボトルの中身を一気に飲み干す。

「ゲホッ!……ゲホッゲホッ!」

当たり前だが、液体は気管へ入りむせた。

「バカだねぇ、朝葉は」

友里子が横で弁当を食べながらボソッと呟く。

この2人は朝葉の大切な大切な友達。

萌絵は中学から、友里子は高校入ってからの親友だ。