愛憎友達

真っ暗な公道には誰もいない。

けど、なんだか誰かに見られている気がした。

「朝葉の怒った顔が可愛かったから」

朝葉の顔が一気に赤くなる。

どうして和飛はこんな恥ずかしいことを平気で言えるのだろう。

「おおおお、怒った顔可愛いって言われても全然嬉しくないッ!!」

きょどりながら和飛の言葉を否定したため、パニックになっていることに気づかれたかもしれない。

「恥ずかしいんだからいい加減離れてよ!」

朝葉はどうにかして離れてもらおうと、思いっきり和飛の腕を叩いた。

もうこれ以上、心臓を早めたくなんかない。