愛憎友達

「朝葉――」

だんだんイライラしてきていた朝葉を呼ぶのはさっきと変わらない和飛。

トイレにでも行ってきたのだろうか。

朝葉の前ではぁはぁと呼吸を整える。

手には袋。

なんだ、買い物か。

「ごめんごめん。朝葉とペアのものが欲しくって急いで買ってきたんだ」

「ペア?」

女の子みたいなことを言うもんだ。

和飛は握り締めていた袋を開いた。

小さな小袋の中には指輪が2つ。

「サイズわかんなかったから見た雰囲気より多少大きめ選んできた」

そう言ってジーンズからネックレスのチェーンを出す。

「今はまだつけないで、朝葉が俺に惚れるまではネックレスとしてつけといてよ」