楽園の姫君



「それじゃあ改めて、始めようか」

ラナシュがもう一度魔法を使うと、今度は羊皮紙と羽根ペンが現れた。


「ちょっとした儀式のようなものだよ。
ここでできる。

というより、こんな可愛い格好をしてるアナリを
他の奴なんかに見せたくないしね。
アナリは俺だけの物だ」


アナリアーナは際限なく赤くなってゆく。
もう既に耳の先まで真っ赤だ。


『なっ、なんでそんなこと言うのよぉ……』

「アナリが可愛いからいけないんだよ。
この部屋に閉じ込めてしまいたくなる。

……ああ、そんな顔しないで。冗談だよ。
まあこの城からは出さないけどね。」