楽園の姫君



ラナシュの唇が笑みを形作る。

「良かった。

でも、そうだね。俺がいないところで俺を呼び捨てにしたら、キース達に怒られてしまうかも知れないね。
仕方ないから、俺がいないところなら様つけてもいいよ」


『うん、分かった』

アナリアーナの顔から消えない花のような笑み。