楽園の姫君



「…はぁ…いいかい、アナリ。
君は俺の言うことだけきいていればいい。
他の奴の虚言なんて気にしなくていいんだよ。

だから、様、も無しで。
呼び捨てで呼んでって言わなかった?」

『でも…』

「俺、そう呼んで欲しいって言ったよね?
…それとも、俺の言うことがきけないの?」

『そんなことないっ』
アナリアーナは慌てて首をふった。


「そう。あ、一応釘差しとくけど、敬語もなし。ね?」

『…うん!』
アナリアーナの顔に笑顔が戻る。