「………ここは?」


リブルが目を覚ますと、そこは小さな家の中だった。

部屋の中は綺麗に整えられており、ベッドもふかふか。


リブルは

(まだ夢でもみているのかしら)

と思いながらも、フラフラと歩き出して外へ出る。





そして、目の前に広がったのは

天使と見紛うばかりの美しさを持った、黒髪の女性と、美しく雄々しい雄鹿だった―――。



その女性はリブルに気が付くと、特徴的な美しく煌めく緑の瞳をこちらに向けて、にっこりと笑った。

同じく女性のリブルでもときめくその笑顔。


フラフラと近寄り、声をかけようとした。

しかし、彼女の横に寝そべっていた鹿が、彼女を守るかの様に立ち上がり、思わずリブルは後ずさった。


それに、女性が気づく。

「駄目よ、シル」