「く」
障子の向こうから光が差し込んでいるようだ。
朝を迎えても、気分は変わらない。
いや、更に気分が悪くなっているといってもいい。
朝のせいなのか、血を摂取していないせいなのか。
それとも、両方なのか。
「こりゃ、吸血鬼の状態も楽じゃねえな」
解っている解決方法は人間の血液を摂取する事だ。
後は、定かではないが自分の血を覚醒させる事。
その方法さえわかればいいんだがな。
「恭耶、起きてるん?」
刹那は襖の向こうから少しだけ顔を覗かせる。
「気分は最悪だけどよ」
「顔、青白いで」
「今、最悪の状態なんだよ」
「何があったん?あの男は、どこに行ったん?」
刹那も気になってはいるようだ。
「あいつは、消えたよ」
「何もせんと、か?」
「深くは知らねえよ」
「そないか」
刹那に説明するとややこしくなる。
それに、自分でも混乱してるのに、説明出来るかよ。
「それより、あんた昨日風呂入ってないやろ?」
「こっちはそれどころじゃねえと何回言えば解るんだよ」
「あかんあかん、ばっちいのは許さへんで」
「ち、ちっとは俺の容態を気遣うとかねえのかよ」
障子の向こうから光が差し込んでいるようだ。
朝を迎えても、気分は変わらない。
いや、更に気分が悪くなっているといってもいい。
朝のせいなのか、血を摂取していないせいなのか。
それとも、両方なのか。
「こりゃ、吸血鬼の状態も楽じゃねえな」
解っている解決方法は人間の血液を摂取する事だ。
後は、定かではないが自分の血を覚醒させる事。
その方法さえわかればいいんだがな。
「恭耶、起きてるん?」
刹那は襖の向こうから少しだけ顔を覗かせる。
「気分は最悪だけどよ」
「顔、青白いで」
「今、最悪の状態なんだよ」
「何があったん?あの男は、どこに行ったん?」
刹那も気になってはいるようだ。
「あいつは、消えたよ」
「何もせんと、か?」
「深くは知らねえよ」
「そないか」
刹那に説明するとややこしくなる。
それに、自分でも混乱してるのに、説明出来るかよ。
「それより、あんた昨日風呂入ってないやろ?」
「こっちはそれどころじゃねえと何回言えば解るんだよ」
「あかんあかん、ばっちいのは許さへんで」
「ち、ちっとは俺の容態を気遣うとかねえのかよ」